静岡県浜松市の森島鉄筋工業です。
普段、私たちは「鉄筋工事」という仕事を手掛けています。
鉄筋工事は、工事に着手するまえの設計図を把握し、あらかじめ定められた予定通りに鉄筋を加工したり接合したりして、組み立てていく仕事。最終的に鉄筋は見えなくなります。しかし建造物にとってなくてはならない重要な設備であり、鉄筋工事業者がいなければ多くの建造物は完成しません。
では鉄筋工事業者とはいつごろ生まれて広がっていったのでしょうか。
今回は、鉄筋工事の歴史を紐解いてみましょう。
■鉄筋工事は18世紀ごろに生まれた職業
鉄筋を使った建築物は18世紀ごろに西洋で生まれたといわれています。教会や橋梁では石材と金属が構造部分に使われていました。つまり今から約300年前には既に鉄筋工がいて、金属と石材とをつなぎ合わせていたのです。
実は金属を使う前、西洋では石材によって建築物をつくりあげていました。しかしそれでは耐久性が弱いという理由で金属が使われるようになったそうです。
鉄筋が世の中に広がる契機となったのは1855年のでしょう。
フランスのランボーが金網とモルタルとでボートをつくり出品しました。鉄筋を使った建築の技術がにわかに起こりはじめたのです。その後、1862年に、これもフランスの庭師だったモニエがコンクリートと鉄を組み合わせた建築方法を発明します。これが「鉄筋コンクリート」の源流です。
■日本での鉄筋工事はいつごろから始まった?
西洋に遅れること約30年。1890年に日本でも鉄筋工事がスタートします。
最初の現場は横浜港の岸壁でした。それから約10年後の1900年には「鉄筋コンクリート」という言葉が生まれ、1900年代には鉄筋コンクリートでの建築がすっかり一般化するのです。
特に「鉄筋コンクリート」の強さを決定づけた事件が、1923年の関東大震災。未曽有の大災害ではありながら「鉄筋コンクリート製の建造物」については倒壊率が低かった。そこで鉄筋コンクリートへの信頼感が一気に増すのです。
■今でも必要とされつづける鉄筋工事
現代ではより頻繁に震災が発生し、鉄筋工事の必要性が高まっています。
建造物が完成したら外からは見えなくなりますが、鉄筋はいわば縁の下の力持ちとして人々の生活を支えているのです。鉄筋工事業者はその役割を担っています。
森島鉄筋工業は信頼できる業者としての誇りを持ちながら、今後も施工を進めていきます。